今回は、親御さんがMLM(マルチレベルマーケティング)を行っているので、やめたほうがいいと伝えたものの、なかなかやめてくれないので困っているというご相談をご紹介しています。
ご家族がマルチ商法などのトラブルに遭っている場合、証拠がない状態で、説得のみを行ってやめさせることは大変です。逆に信頼していた家族に否定されたことにより、家族関係が悪化し、更にMLMへのめり込んでしまう場合もあります。
よすが総合調査では、これまで培ってきた信用調査や素行調査の技能を用いて、専門のカウンセラーが危険なMLMをやめさせるためのサポートを行っています。ご家族の同様のトラブルでお悩みの方は、無料相談窓口まで情報をお寄せください。
「MLMをやめたほうがいいと親を説得したい」相談事例
「親のMLMはやめたほうがいいものか」
「初めてご相談させていただきます。母がやっているMLMのビジネスについてです。
母は現在60代後半なのですが、数年前に父が亡くなって一人暮らしになりました。その時に地元の集まりで知り合った女性から勧誘を受けて、化粧品や健康食品のようなものを扱っているMLMを始めたようです。
私も母から勧誘を受けたのですが、明らかに怪しい感じがしたので突っ込んで聞いてみても「海外で流行っているものだから大丈夫」「健康になる上にお金も儲かる」などと、完全に洗脳をされている印象でした。
それから他の兄弟や親戚と一緒に、やめたほうがいいと説得を試みましたが、態度が急変。「私が好きなものを、詐欺みたいに悪く言うのが許せない」と激昂し、喧嘩になってしまいました。それ以降、母と連絡がほとんど取れなくなり、非常に心配です。
今のところわかっていることとしては、相手の団体名、扱っている商品、母が支払った金額(500万円ほど)。そこからいくら儲かっているのかは不明です。母の家には、買った商品が段ボールで山のように置いてあります。
すぐにやめたほうがお金も取り返せると思うので、私は早めにやめさせたいと思っています。
しかし、私の兄は「一人で寂しいんだから、好きにさせとけ」とあまり協力的ではありません。どうすればよいでしょうか。」(神奈川県/女性・30代)
※実際のご相談から内容を改変してご紹介しております。
※実在する会社法人・団体・個人とは一切関係がありません。
今回のご相談のポイント
今回は、離れてお住まいのお母さまが行っているMLMに関してのご相談です。
今すぐやめたほうがいいか、という判断のポイントについては、人や環境、扱っている商材、契約内容などによって様々なため、全てを一概に否定することはできません。
MLMによっては、しっかりと規正法を遵守しており行うこと自体に問題がないものも存在します。
一方で、ネズミ講と呼ばれるような詐欺まがいのMLMも存在しますので、信用調査などを用いて冷静に判断しなければいけません。
やめたほうがいいMLMの特徴
もし、以下のようなポイントに心当たりがあれば、危険なMLMの可能性があります。
■POINT「危険性があるMLMの特徴」
実態がMLMであることを隠して勧誘している
強引な勧誘が日常化している
厳しいノルマや叱責など精神的に追い詰められる
返金に応じない・返金させないマニュアルがある
加入者に起業を勧める・高額なコンサル費を請求される
家族や親族とは距離を取るように誘導する
経営者や法人が過去に行政指導・罰則を受けている
契約書類や証明書などが一切無い
簡単に脱会できない・やめるのにお金がかかる……etc
これ以外にも様々なリスクが存在します。お心当たりがある方は、すぐに専門家までご相談ください。
危険なMLMに狙われやすい人とは
高齢者の被害も増加しています
今回は、60代のお母様がターゲットとされたとのことですが、実際にこのような健康意識が高く、資産と時間にある程度の余裕がある方は、危険なマルチビジネスに狙われやすい傾向にあります。
近年、危険なMLM・ネズミ講などの集客は、インターネット上で行われることが主流です。
そのため、数年前までは若者をターゲットにしたMLMが多く見受けられましたが、現在はご年配の方でもスマートフォンを使いこなせるようになり、危険なビジネスのターゲット層も高齢化している傾向にあります。
そこで扱われる商材も、やはり健康に関するものや不労所得・権利収入など様々見受けられますが、結局のところ「勧誘で儲けられる」という仕組みは共通しています。
「心が弱っている人」は要注意
また、危険な勧誘のターゲットとされやすい人物として「心身が弱っている人」も挙げられます。
具体的に「近しい家族を亡くした人」「労働環境や収入で悩んでいる人」「育児や人間関係で悩んでいる人」「就職や進路で悩んでいる人」などがこれに当たります。
今回の対象者も、おそらく一人暮らしとなってしまったタイミングで、親身に会話をしてくれる人と繋がるうちに、その感情を商売に悪用されてしまった可能性があります。
もしご家族にこのような兆候が見受けられる場合は、不審な人物が接近してくる可能性があるため要注意です。
やめたほうがいいMLMか調べるには
こうしたMLMの問題を解決するには、大きく分けて2種類の調査が必要となります。
1.「企業の信用調査」
そのMLMを行っている法人について調査を行います。経営実態や資金の流れだけでなく、過去のトラブルや経営者に関しても調査を行うことができます。
これにより違法性が見受けられた場合や、詐欺まがいの商法であることが判明した場合は、その証拠を持って速やかにやめさせなければいけません。
また証拠を同時に取得できれば、返金請求などの際にも有利となることもあります。
2.「対象者の素行調査」
本体の会社に問題がないように見えても、末端の人間が行っている契約や勧誘に関しては違法性が見受けられる場合があります。
もしご家族が怪しげなMLMで活動している場合、専門家の目で違法行為に加担していないか等の調査が必要となります。
また、人間関係や商法の仕組みなど、データの上だけで調べてもわからない情報については、実際に尾行や張り込みを用いて素行調査することが求められます。
上記以外でも、潜入調査や聞き込み調査などが、証拠取得のために使われることがあります。
いずれも、目的は「違法なMLMではないかチェックする」「違法であった場合は説得の為に証拠を取る」ことになります。
「MLMをやめたほうがいいと親を説得したい」実際の調査内容
MLM企業の信用調査
今回のご相談では、すでに対象者が加入している団体、支払った金額、人間関係などが判明していたので、その情報を元に企業に対する信用調査を実施しました。
結果として、過去のトラブルや違法性など、ネガティヴな情報が複数判明しました。また、その会社が会員に説明していた「商材と商法に関する情報」が嘘である証拠も入手しました。
やめさせるための証拠を集める
次は、対象者がMLMの団体内において、現在どのような活動を行っているかを実地で調べることとなりました。
もし、お金だけ支払ったものの結局儲からず現在はほとんど活動していない、といった場合であれば、返金のための請求や、脱会に向けて本人への働きかけが必要となります。
一方、現在も精力的に活動を続けている場合であれば、「対象者が騙されている側」なのか「すでに人を騙している側」なのかで、求められる対処も異なります。
そのため、まずは対象者の現状を確認した上で、具体的な対処の方向性を決定する必要があります。
実際の調査を開始
調査のために対象者の住所、移動手段、生活パターン、人間関係などの事前情報を把握し、実際に調査員が2週間の尾行・張り込み調査を実施しました。
その結果、調査期間内において複数回、対象者が同世代の女性をMLMに勧誘している様子が確認されました。これにより、対象者は知らずのうちに「騙す側」となってしまっていたことがわかりました。
更には、月に一度行われるセミナーにて、対象者自身も新たな商材を追加で購入し、それを販売するための契約をしているような様子が確認されました。
「やめたほうがいい」事を伝える
前述の調査で、対象者が行っているMLMの危険性がわかり、更には現在も熱心に活動をしていることが判明しました。
これにより、一刻も早くやめさせるための説得を講じる必要がありましたが、ご家族や親族はすでに対象者と険悪な仲となっているため、説得を行うのが難しい状況でした。
そのため、よすがのカウンセラーが対象者に直接接触を行い、今回の調査結果に関して特に危険な点を伝える事となりました。
結果として、その場でお話をさせていただいた限りでは「このビジネスが詐欺な訳がない。まだ続ける」という反応でした。
しかし、「自分でも確認を取りたいから、危険な点について詳しく教えてほしい」と対象者からご要望があり、MLMやネズミ講の違法性についてお伝えすることとなりました。
その後について
対象者と直接お話をさせていただいてから2ヶ月ほど経ち、依頼者である娘さんから「母が最終的にMLMをやめることとなった」とご連絡をいただきました。
やはり前回のお話のあと、ご自身でも自分がやっていることについて、改めて確認されたようで、その結果として「自分がやっている勧誘は違法かもしれない」との疑念を抱かれたとのことでした。
その結果、MLMとは決別することとなり、現在は返金に関してご家族と共に法的な対処を進めているとのことです。
また、お母様の一人暮らしでは再び同様のトラブルに遭う可能性が見受けられたため、近々親族の方と同居をする運びとなったそうです。
まとめ
MLMをやめたほうがいいかお悩みの方は
今回の事例は、親御さんが勧誘するMLMに関して調査を行った結果、危険な問題が確認されたため、証拠を取ってやめさせるまでの流れをご紹介させていただきました。
このような危険なMLMのトラブルは、最終的に儲からなかったとしても「勧誘の能力が無いからだ」と被害者の責任にされ、最初から儲からない仕組みだと気付けず、自分が騙されていると気付けない事例も多く見受けられます。
そうした際に、被害者の目を覚ますことができるのは、ご家族や知人・友人など、普段からその人に接している周囲の人しかいません。
しかし、放置を続けると大金を騙し取られてしまったり、今回のように善意の加害者側になってしまう事例もあります。
ご家族や周りの方から不審な勧誘を受けたり、危険なセミナーや勉強会に参加している場合は、大きなトラブルに発展する前にすぐ専門家までご相談ください。
ご家族のMLM・マルチビジネス無料相談窓口
よすが総合調査では、MLMをやめたほうがいいかお悩みの方へ向けて、解決実績のある専門家が相談を受け付けています。
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