今回は、子供が起業詐欺にあっているかもしれないとご不安なご家族の方へ向けて、わたしたちの元に寄せられた相談事例や、これまでのトラブル解決例などをご紹介させていただきます。
近年、若者を狙ったこのような起業詐欺の報告が後を断ちません。多くが「社長になれる」「不労所得が得られる」などと甘い言葉を使い、高額な費用を要求したり、名義貸しなどのトラブルに巻き込まれるケースが散見されます。また近年では、給付金詐欺などもこうした起業詐欺と関係が見受けられ、とても危険なリスクを孕んでいる事がわかっています。
もし同様のトラブルでお悩みの方は、すぐに専門家などにご相談の上、対処をされることをお勧めします。私たち、よすが総合調査では、こうした問題の解決を目指して、無料相談窓口を開設しています。どなたでも無料でご利用いただけますので、安心してご相談ください。
※実際のご相談から内容を改変してご紹介しております。
※実在する会社法人・団体・個人とは一切関係がありません。
「子供が起業詐欺にあっているかもしれない」相談内容
① 「息子が突然起業すると言い始めた」
相談者:50代・男性 / 広島県
息子について相談をさせていただきます。
数ヶ月前に突然、大学生の息子が会社を起業すると言い始めました。
私自身も自営業なので起業自体は悪くないと思っていたのですが、内容について不自然に思うことが多々あります。
息子は仮想通貨に関係する事業のコンサルで起業するとのことですが、息子自身は大学生ですし、そうした事業をしていたわけでもないのに、コンサルティングができるとも思えません。
また、起業をするにあたって、別のコンサルの人物と息子が契約をしているようなのです。
結局、息子本人に事情を聞いても教えてはもらなかったので、うやむやにしていたのですが、先日息子が大学の学費として借りている奨学金を、自身の会社への「投資」として使い込んでいたことが判明しました。
そのため、学費の支払いが遅れていたようで、大学から連絡が来て初めてそのことがわかりました。
その件があり、初めて息子と真剣に起業について話し合いましたが、息子は
「ここで自分の会社を畳んでしまったら、今までかけた100万近くが無駄になるから絶対に辞めない」
「すでに取引先(?)がいるから迷惑がかかってしまう」
「少しずつ収入もあるし、続ければ絶対に儲かる」
と、そのビジネスに心酔しているようで、頑なに言うことを聞きませんでした。
その話から察するに、どうやら息子が行なっているビジネスは、特定の商材を売ったりセミナー会員を獲得する事に報酬が入るとのことで、正直なところネズミ講ではないかと思います。
そして、息子が言う取引先とはその親会社のことであり、報酬をもらうために法人を立てた上に、息子も会員費として毎月数万円の支払いをしているとのこと。
ひとまず、大学は辞めずに通い続けると言う約束はしてもらいましたが、正直なところ、1日でも早くこうしたビジネスから手を引いて欲しいと思っています。専門家の方の力をお借りできませんでしょうか。」
② 「子供が起業した怪しいビジネスについて」
相談者:60代・女性 / 埼玉県
息子が新卒で入った会社を辞めると言い始めました。
どうやら、脱サラして会社を立ち上げるとのこと・・・。
経営に詳しい人と知り合って、その人からいろいろ話を聞いているうちに、自分でもやってみたいと思ったとか。
それは、息子の人生なので、本人に任せていたのですが、結局なんの仕事か聞いても「どうせ分からない」と教えてくれず。
それからしばらくして、どうやら会社は順調のようで、本人は車を買ったり、どこかへ旅行に行ったりしていました。
それで安心していたのですが、いきなり「お金がなくなってきたから、借りるために保証人になって欲しい」と言われました。
さすがに私もそれにはビックリして、断ってしまいました。結局何度も頼まれましたが「何かおかしい」と思っていたので、サインはしませんでした。
その話を私の弟にしたところ「何か危ない仕事じゃないだろうか」と言われ、少し不安になってしまいました。
なので、息子本人に聞いてみたところ、紙に図を描き始め、仕事について詳しく説明をされました。
まとめると、海外への投資の勧誘と言うことで、息子は業務委託を受けて、そうしたビジネスを行なっているとのこと。
今回ご相談したのは、テレビでみていて、同じような詐欺の話を知ったことです。
中身は全く違うのですが、海外への投資と言ってお金を集め、実は中身が準備されていない件と言うのを知って、急に不安になってしまいました。
また、息子はコロナの支援給付金なども受け取っています。
こうした方法なども、実は悪い人たちに利用されてやっているんじゃないか、と思ってしまいます。本人に聞いても、否定されるばかりで、仕方なく信じていたのですが・・・。」
③ 「娘が怪しいビジネスを始めて変わってしまった」
相談者:40代・男性 / 大阪府
娘について、おかしいと思うことが多々あるので、ご相談させていただきます。
娘は、半年ほど前からインターンとして、ある企業で働いていました。
その会社とは、若い経営者が中心となっている新しいIT企業で、娘は知り合いからの紹介でそこに入ったと言っていました。
そこで働き始めて数ヶ月経ったあたりから、帰りが遅かったり、家に帰っても仕事やミーティング?をしていることがわかり、インターンなのにそこまでやるのかと正直思っていました。
しかし、それと同じ頃から、娘の服装や髪型が派手になって行き、バイトとお小遣いでは到底買えないようなブランド品を持っていることもありました。学生とはいえ、そのくらい働いているんだから、そこそこの給料をもらってるのかなと思っていたので、特に不安はありませんでした。
そんなある日、娘からお金を貸して欲しいと言われました。
なんでも給料の振り込みがカードの支払いに間に合わず、一時的にお金を貸して欲しいとのこと。それはいいけど、どうして会社が給料の支払いをできていないのか、と娘に聞いても、娘は分からないし知らないと答えるばかりでした。
そこで不安になり、その会社名や経営者の名前などでネット検索をしていたところ、娘のインスタグラムのアカウントが見つかりました。
娘のアカウント名には「○○社長」とあり、本名とは少し変わっていましたが、写真ですぐ娘だとわかりました。
その娘のアカウントでは「ブランドのバッグや靴を衝動買いした」「住んでいるタワーマンションからの夜景」などの写真であふれており、投稿文には「この会社のセミナーを受けて起業が成功できた」と、PRのような文章が書かれていました。
妻と確認したところ、投稿内容は実際はほとんどが嘘で、インスタグラム上では年齢や住んでいるところも偽っています。また娘は起業などもしていないはずなのに、人に起業を勧めていることもおかしいと思いました。
そして、そこで集客しているビジネスについても、大元の経営者のアカウント内容にしても、まともなIT会社とは思えないような内容ばかりでした。
結局、どんなビジネスをやっているのかはわかりませんが、明らかに怪しい内容で、さすがに手を引いて欲しいと思っています。」
「子供が起業詐欺にあっているかもしれない」解決方法
ポイント「起業詐欺に若者が狙われています」
今回は、10代後半から30代までの若者を狙った、起業詐欺や危険なビジネスについての相談内容をご紹介しました。ご覧の通り、私たちに寄せられる多くのご相談が、このような年齢層のお子さんを持つ親御さんからとなっています。
実際に、若者が起業をして成功している事例も多くあるため、初期段階ではそれが詐欺なのかどうか、一般の方には判断がつきにくいことが、こうした犯罪が横行している理由の一つでもあります。
また、若年層が起業に関する詐欺のターゲットとされやすい理由として、他にもいくつかの要因が挙げられます。その中から、代表的な内容を以下で紹介しています。
若者が起業詐欺のターゲットとされる要因とは
「ネズミ講」と言う言葉が風化した
時代が一周し、「ネズミ講」と言う言葉を知らない若者が、現在の20代の大半を占めていることが要因の一つと言われています。過去に流行し、連鎖販売取引法が規制強化される問題ともなった手口ですが、それから十数年経った今、名前を変えて再び流行している兆しが見受けられます。
現在では、MLM(マルチレベルマーケティング)やセミナー商法、ネットでの情報商材販売などを隠れみのとし、実態はネズミ講である危険なビジネスが多く存在しています。
しかしネズミ講自体を知らない若者世代は、「海外では普通の方法」「新しい手法のビジネス」と騙されて、明らかなネズミ講の仕組みだとしても気付かずに加担してしまうケースが多く確認されています。
SNSでの集客が当たり前となった
今や、ほとんどの人がスマートフォンを所持し、SNSアカウントを持っている時代となり、そうしたテクノロジーを悪用した危険なビジネスへの勧誘が流行しています。
特に危険なネズミ講やマルチ商法は、SNSとの相性が良く、集客が手軽かつ大規模になっている点が指摘されています。
また一般的なSNSだけでなく、YoutubeやTikTokなどの動画サービスを入り口とした勧誘や、マッチングアプリ・婚活アプリなどを用いて異性に勧誘を行う方法も多く確認されています。
実在しないものに慣れている世代
現在の若者が漫画やゲーム、音楽などのデータにお金を払うことに慣れている世代であることも、一因として関係しているとされています。
危険なビジネスに関しては、契約書や領収書などの「書面」を発行することを嫌がります。普通であれば、そうした契約書類などが無いことは不信感に繋がります。しかし、詐欺のターゲットとされた若者は、まさに「ゲームへの課金」のように大金を支払ってしまう事例が見受けられます。
こうした起業詐欺から子供を守るには
まず「辞めるように説得」はNG
もし子供がこのような起業詐欺に巻き込まれていると感じたら、すぐ否定するようなワードを使ったり、無理やり辞めるよう説得することは、かえって逆効果に繋がる恐れがあるためNGとされています。
まずは、本人の口からできるだけ情報を聞き出し、それを元に対策をする必要があります。その理由として、お子さんが置かれている立場によって、最適な対処法が異なるためです。
実際に「間違っているからやめなさい」と伝えるだけでなく、「間違った行為をやめるためには何が必要でどうしたらいいか」までを提示することで、本人に過ちを気付かせて元の生活に戻しやすくなります。そのため、感情的な言葉での説得は、最初から行わないようにつとめ、最終手段として取っておく方が賢明です。
「知らなかった」は危険です
もし子供が起業詐欺に遭っていた場合、ただお金を騙し取られた被害者ではなく、そこからお金を騙し取る加害者になってしまっているケースもあります。上記でも紹介したような、ネズミ講やマルチ商法のケースであったり、最近ではコロナウイルスの持続化給付金詐欺などもこれにあたります。
もし子供がこうした詐欺などの加害者になってしまっていた場合、本人はもとより、家族まで「知らなかった」では済まされない自体へと発展してしまうこともあります。
また、こうした犯罪性に気付いたとしても、間違った対応をしてしまうと「とかげの尻尾きり」のように、お子さんだけに責任や罪を押し付けられてしまうなどのリスクがあるため、少しでも犯罪性が見受けられる場合は専門家にご相談ください。
まとめ
子供が起業詐欺にあっているかもしれない時は
今回は、子供が突然起業をすると言い始めたり、不審な起業をしていると言ったケースに関する詐欺トラブルのご紹介をさせていただきました。
もちろん、若者が起業すると言う行為自体が悪いと言うわけではありません。中には若い世代特有の着眼点から事業が大成功をしたり、新しい分野でのトップとして企業が発展するケースもあります。
しかし、最初から儲からないことがわかり切っているのに起業を勧める自称コンサルや、ネズミ講やマルチビジネス、独自資格で起業を促すセミナー商法など、危険な起業詐欺は後を断ちません。
そのため、明らかに準備不足な起業であったり、詳しくない(経験が浅い)分野にも関わらず起業を行うような動きに関しては、詐欺の可能性が潜んでいるため、子供の動向に関してはご注意ください。
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よすが総合調査では、子供の起業やビジネスに関するご家族からの相談を受け付けています。相談窓口はどなたでもご利用可能で、24時間・365日ご相談が可能です。
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