プロの探偵や興信所が普段用いている技術をご紹介しています。
今回は「張り込み」編です。
基礎中の基礎とされる技術ですが、経験や技術力が必要とされます。
張り込みは「立っているだけ」ではなく、場所取り・変装・持久力の総合力で、一瞬の見失いが結果を左右する。
私有地への侵入や迷惑行為は調査として成立せず、ここから先は刑事・民事の手続きや警察の対応領域に渡る局面もある。
依頼前に「いつ・どこで・何を確認したいか」を整理しておかないと、現場では空振りや費用の無駄になりやすい。
そもそも「張り込み」とは?
どんな調査にも使われる基本技術
張り込み調査とは、その名の通り、定点で観察を行ったり対象者を待ち構えるための調査です。
一般的に探偵が行う調査と言われると、尾行や潜入が多いと思われがちですが、実際に一番使用頻度の高い手法がこの「張り込み」です。
「誰にでもできる」と思われがち
「立っているだけでは?」と思われがちなこの「張り込み」ですが、実際は様々なポイントがあり、常に考えながら行う必要があります。
そうした技術面は後述しますが、なによりも張り込みに必要なものは「精神力」です。
対象者が出てこなければ10時間以上同じポイントに立つ必要があります。
また、一瞬でも目を離してしまうと、その隙に対象者が動いた可能性が生まれてしまうため100%とは言い切れなくなってしまいます。
持久力とメンタルが求められる、マラソンのような調査項目です。
張り込み調査が用いられるケース
- 浮気調査……ホテルや会社での張り込みなど
- 素行調査……建物を出る様子の確認など
- ストーカー対策……被害の証拠取得、加害者の面取りなど
- 人探し調査……在宅の確認、外出時の時間確認など
- 近隣トラブル……犯行の証拠取得、通行人の確認など
その他、現地の調査ではほとんど使用する事になります。
用途別の相談導線としては、浮気調査の相談ページ、ストーカー被害相談、人探し調査の相談窓口をご利用ください。
プロが教える張り込みの技術
最も重要なのは「場所取り」
プロとそうでない人の張り込みを大きく分けるのが「最初の場所取り」になります。
張り込みは、対象者に見つからないのはもちろんのこと、近隣の方々や通行人などに不安感を与えないように注意しなければいけません。
そのため、一般の方であれば、物陰に身を隠したり死角に入ろうとしてしまいがちですが、そうした行動はとても不審なのでNGです。
私たちプロは、時には姿が相手から見えてしまうような位置に構えたり、あえて『おとり』として確認のためだけの人物を立たせるような作戦を使います。
また、大前提として「私有地や敷地内に一歩でも入ると住居侵入」に当たるため、絶対に安全な場所で行う必要があります。
次の動作につなげるためのポイント
面取り(対象者の顔を撮影・視認する)目的であれば張り込みだけで完結しますが、通常は張り込みから尾行などへ移行する事がほとんどです。
そのため、張り込みを行う際は「対象者が移動する方向」を考えて、次の動作に移行する場所での張り込みを行います。
こうした情報は、事前に依頼者へのヒアリングや現場の下見などによって算出されます。
張り込みから尾行へつなげる役割分担や注意点は、尾行・張り込み調査の整理ともあわせて押さえておくと、現場のイメージがぶれにくくなります。
常に「変装」を行うことが大切
周囲の人に不信感を持たれない必要があるため、服装や身なりには気をつけましょう。
例えば、ビジネス街の真ん中で企業を張り込む場合は、スーツを着用する必要があります。
しかし、そのスーツも青いスリーピースのスーツか、地味な黒いスーツかなど、細かい調整によって結果が大きく変わる場合があります。
ウィッグを被ったり髭をはやすような、本来の変装と意味は違いますが、空気に溶け込むために見た目を変えるのはとても重要です。
現場に合わせた服装、というのは当たり前のようですが、意外と難しくて悩ましいポイントです。
長時間の張り込みに関する注意点
その他にも様々な注意点があります。
長時間となると車を使用したり機材の力を借りたり、そのケースによって様々な工夫があります。
期間が長くなるケースでは、近くの駐車場やマンションをレンタルしたり、近隣の方の御協力を仰ぐケースもあります。
また一般的に「張り込みにはアンパンと牛乳」と思われがちですが、実際はトイレに行けない場面などもあるため、あまり用いられる事はありません。
張り込み調査の実務限界と職域の線引き
相談の現場では、「とにかく張って事実を突き止めたい」という熱量だけ先に来て、目的や確認したい事実が曖昧なまま進めようとするケースが少なくありません。
その状態だと、張り込みの時間は延び、費用は膨らみ、それでも裁判や交渉に使える形まで情報が揃わない、という止まり方をしがちです。
探偵業の調査は探偵業法の枠の中で行い、相談者本人の同意や契約に基づく範囲で動きます。
一方で、相手方の通信の秘密に踏み込むような手法、無断で私有地に入る行為、近隣に迷惑をかける張り方は、調査として正当化できず、場合によっては別の法律問題を生みます。
ここは「気合」では越えられない線です。
刑事事件の捜査としての強制力、被害届や保護命令に直結する警察の対応、損害賠償や発信者情報開示などの民事手続きは、探偵の張り込みだけでは完結しません。
張り込みで得た事実関係を、次の相談先(警察・弁護士・司法書士など)に渡せる形に整理しておくことまでが、実務ではセットになります。
写真・動画・位置情報ログなどデジタル面の保全の考え方は、デジタルログ保全の実務の整理とも接続して読んでおくと、提出単位の粒度をそろえやすくなります。
正直に言うと、情報が少なすぎる・対象の行動パターンが読めない・現場条件が極端に悪い、といった条件では、依頼を受けても成果が出ない可能性が高い局面もあります。
その場合は、まずヒアリングで現実的なプランに落とし込むか、そもそも別の手(行政・警察・法律相談)を優先するかを切り分ける必要があります。
プロに張り込みを依頼するには
熟練の調査員のノウハウがあります
よすが総合調査は、各調査手法を専門の調査員が担当する形式を採用しています。
そのため、そのパート毎に質の高い調査が実施できます。
ご指定の予算や期間にも対応が可能なため、張り込み調査をご依頼の際は私たちの無料相談ご利用下さい。
全国どこでも、24時間・365日受け付けております。
よくある質問
張り込み調査の費用はどれくらいですか?
時間数、人数、現場の難易度、車両や機材の有無、下見の回数によって変動します。
「何時間張る前提か」「面取りまでで良いか、尾行まで含めるか」で見積りの組み方が変わるため、無料相談で目的と予算感を先に擦り合わせるのが確実です。
どんな依頼でも張り込みは受けられますか?
違法な場所での張り込み、迷惑行為に当たる立ち方、本人の権利を侵害する目的など、探偵業法や公序良俗に反する内容は受任できません。
現場条件や情報量によっては、成果が出にくいと判断してお断りする場合もあります。
警察の張り込み・見張りと探偵の違いは何ですか?
警察の活動は公権力に基づく捜査・警戒などの役割であり、探偵の張り込みは私的な調査契約に基づく業務です。
強制処分はできず、得られた情報の扱いも原則として相談者側の民事・刑事手続きの材料づくりに寄与する位置づけになります。
張り込みで撮影した写真や動画は証拠になりますか?
取得方法が適法で、改ざんがなく、何をどこでどのように撮影したかが説明できる状態であれば、交渉や訴訟の資料として扱われることがあります。
ただし採否は裁判所や相手方の主張次第であり、探偵側は「提出しやすい形に整理する」ところまでが主な役割で、最終判断は司法の領域です。

